コーヒーブレイク
このページでは、生ハムとのおつきあい20余年の作り手が、 日頃様々な場面で感じたことを書き連ねていきます。

タイトルをクリックするとその記事の先頭にジャンプします。

小規模レストランは農耕型経営を!

2007年10月17日

いつも繁盛しているレストランが世帯数70のマンションの一階にあった。お客は殆どがマンションの住人と隣近所の人達だ。オーナー兼シェフのマスターは腕前が良く、仕事熱心で、住人から信頼されていた。マスターは思案した。変化の早い今の時代にどうしたら長続きする経営が出来るのかと・・・。そこで考えたのが、お客に理解してもらえる食材を使う事だと。地元の食材を中心に仕入れして、季節に合わせたメニュー出す事にした。地元の食材だけでは季節的に揃わない時期もあるので、小規模でこだわって作っている生産者を訪ね探し、そこで観たこと聞いたことをお客に伝えながら提供するように努めた。その上、顧客の家族構成、好みの料理、誕生日、結婚記念日等について来店の都度お客と会話を交わしながらメモしておき、独自の手帳を作り上げた。それを基にお客さんが喜びそうな種々の企画を積極的に行なった。今では、このマスターは、このマンションの住人にとって不可欠の存在となっており、店はマンションの唯一のコミュニティープラザとなっている。

上記の話は架空であるが、こんなレストランがこれからの時代、繁盛し、求められ、長続きするのではないだろうか。

ちなみに、全国にレストラン(居酒屋、バーを除く)がどのくらいあるだろうか?何と、417,706店を数える。

即ち、赤ちゃん、お年寄りを含む306人(115世帯)で一軒のレストランが成立っていると云う計算になる。しかし、実際には僅か306人で成り立つことは不可能である。常に水面下でもがいている不採算レストランが数パーセント存在しているのが事実である。レストランビジネスは廃業開業率が最も高い業種である。新規開店の飲食店の平均寿命が年毎に縮んでおり、最近では3年持てば良い方とされている。

以上のような状況から、明らかにレストランは過剰気味である。それでは、この戦国時代にどう対処したらよいか?ということになるが確たる模範解答はない。しかし他産業の例が多少なりとも参考となる、例えばすでに成熟製品である自動車、家電製品などは品質、性能、価格にさほど差はない。つまるところ売り手の人柄、そしてサービスの良し悪し等で選択する傾向になってきている。

したがって、水面上に残るためには、狩猟のように客が来るのをじっとして待つのではなく、毎日少しずつでも手を加えて、育て、やがては大きな収穫を迎えるような農耕型経営が求められているのではないだろうか?

参考情報:
日本の人口(平成18年):12,777万人
世帯数(平成17年):48,225千
レストランの規模(平成16年)
平均従業員数/軒:6.6人 平均販売額/軒/年:3,400万円

ページトップに戻る



鍋料理・腐った鍋について

2006年11月29日

木枯らしの吹きすさぶ季節になった。 昔は、ゴーゴーと北風の音がする寒い夜の夕食は、家族で大きな鉄鍋を囲んで、食事と言うよりは、団欒を楽しんだ思い出がある。 鍋には、手打ちの幅の広い切り込みうどん、大根、にんじん、白菜、牛蒡、芋がら等の豊富な野菜と、鶏肉または豚肉が入っていた。

私の留学していたスペインの大学の食堂では、冬になると、豆と腸詰め類を大きな鍋で煮込んだ料理が出され、連日食べることとなり、 うんざりさせられた記憶がある。 今にしてみればあの味が懐かしくなる。 クリスマスの時期になると、スペインでは一家団欒用の鍋料理として、腸詰め類と豆のセットが、百貨店・スパー等の店頭に並べられる。 そんなことで少し鍋料理の由来を以下のように調べてみた。

この煮込み鍋は、16世紀の小説ドン・キホーテにも登場し、olla podrida「腐った鍋」と呼ばれたスペインの伝統的な鍋料理だ。

この奇妙な名前は、スペイン語でolla「鍋」+podrida「腐敗した」で、つまり「腐った鍋」となる。 その由来については、肉、腸詰類、豆、野菜を、たっぷりと時間をかけてどろどろになるまで煮込むので、"腐った"といわれるようになったという説と、 もうひとつは、昔、権力者が食べた料理、または力が出る料理をolla poderidaと呼んでいたのが、時の経過とともに poderidaeが発音されなくなり、 olla podridaとなったという説もある。

今日では一般的にcocido「コシード」またはfabada「ファバーダ」とも呼ばれ、 時代考証によれば、フランスのpot-au-feu「ポトフ」、cassoulet「カスレ」という煮込み料理にも影響したと言われる。

日本では、戦国時代にスペイン・ポルトガルから渡ってきた宣教師が、鍋(前述のように、鍋はスペイン語でolla、オーリャもしくはオージャと発音する) に何でも入れて煮込んだことに、日本の"おじや"が由来してるとも言われる。

肉、豆、野菜をふんだんに使った煮込みで、とてもバランスの取れた冬の鍋料理と言える。

ページトップに戻る



蝦夷鹿を仕込む

9/12/2005

毎年狩猟が解禁になる初冬になると、 蝦夷鹿のモモ肉が送られてきます。生ハム仕込みの依頼です。 弊社では、通常の仕込みの他にも、このようなオーダーメードも受けているのです。

送られてきた鹿の足はもちろん毛で覆われているため、湯むきにします。写真は毛をむしっているところです。

塩漬け前の整形時に余分肉が出たので、薄くスライスして表面を炙っていただきました。 獣臭さもなくとても美味しかったです。

去年仕込んだ蝦夷鹿の生ハムは只今食べごろを迎え、都内の某バーにて試食可能です。

ページトップに戻る



ラクレットと生ハム

7/3/2005

生ハムはそのままスライスして食べるのが一番美味しい、とは思いますが、普段のお料理に工夫して取り入れてみるのもまた良いものです。

茹でたじゃがいもに、生ハムのスライスをのせ、溶かしたラクレットを流しかけます。ピクルス等を添えて頂きます。
生ハムを一枚足すことで目先が変わり、華やかな一品になりますよ。

ラクレットは北海道産のもの、ピクルスは自家製です。ヨーロッパの香りがするのに、フードマイレージが低く、環境にやさしい一品と言えるのではないでしょうか。

ページトップに戻る



ダチョウ

14/3/2005

工房から歩いて五分くらいのところに、ダチョウがいます。所有者もしくは飼い主についての詳細は不明です。

食用なのか、ペットなのか、気になるところです。

新緑の頃までいてくれれば、餌(若草など)をあげに行きたいところです。。


去年の春撮った写真です。
こちらが近づくと、ダチョウもフェンスに近づいてきます。食べ物欲しさですかね。。。

ページトップに戻る



廃油を利用した石鹸の作り方

4/8/2004

工場を訪問された方々に好評なのが、油汚れが簡単に落ちる、廃油から作った手作りの石鹸です。 だれでも簡単に作れるので、廃油がたまったら挑戦してみてください。 利用する油は植物性油です。ラードやバターなど動物性油が混ざらないようにしてください。

用意する物

  • 廃油 300cc
  • カセイソーダ 45g
  • 水 80cc
  •  
  • ゴム手袋 カセイソーダの取り扱い時に着用します。
  

作り方

  1. ボール(アルミのものは×)に水とカセイソーダを入れ、揺らしたりして溶かします。   この時、カセイソーダからガスが発生するので、屋外や広いところ(ベランダなど)で行うとよいでしょう。   注)カセイソーダの取り扱い時はゴム手袋を着用してください。
  2. 溶けたらその中に油を入れ、わりばしで30分間かき混ぜます。トロリとした油が出来ます。使用した   わりばしは捨ててください。
  3.  牛乳パックなどの容器に流し入れます。2〜3週間おいて固まったら好みの大きさに切りわけ、一つ   ずつラップで包みます。冷暗所で最低2〜3か月ねかせてから使用してください。

ワンポイント  

  • 出来上がった石鹸は、布巾の洗浄、レンジ周りの油汚れなどに最適です。 洗顔には使用しないで下さい。
  • 廃油は油の容器などに貯めて、計量する手間を省きましょう。
  • 油の量が増えても、作り方2のかき混ぜる時間は同じなので まとめてつくると時間も節約でき、効率的です。
  • ページトップに戻る



チンタ・セネーゼ、ついに食する!

30/4/2004

イタリアレストランのシェフからの依頼によって、2002年4月から約24ヶ月熟成を経たチンタ・セネーゼは、ようやく完成品として陽の目を浴びました。フレッシュの状態でイタリアから輸入されたチンタ・セネーゼのモモ肉を、日本の我が工房で、二回の四季を経て熟成させました。味の方も申し分なく、シェフからも絶賛されました。


カメレオンの萩原さん

ページトップに戻る



どんなお味?

11/7/2003

スペインのイベリア種豚のモモ肉を、試験的に弊社工場にて無添加で仕込んだものが出来上がりました。 さて、スペイン産まれ、日本育ちの生ハムはどんなお味でしょう。

ページトップに戻る



メノルカのアグロツーリズモ

28/10/2002

例年のごとく9月にスペインを旅行してきた。 弊社が数年来細々と輸入しているジンのメーカー、ショリゲル社に挨拶がてら、メノルカに3泊した。2度目のメノルカである。初めて行った時は、森の中のこじんまりした感じのホテルに宿泊したが、今回は、今流行っているらしい(?)アグロツーリズモというタイプのホテルに2泊した。

さて、アグロツーリズモとは、「アグロ」=「農業」の造語であろうが、日本語ではさしずめ農業観光とでも訳せるだろうか。 都会の人たちが自然に接し、そこから得られる加工品も含めた農産物を味わうと共に、その産物に対する知識を深めて楽しむ旅、を演出する宿泊形態ということになるのだろう。 チェーンのような大型の一般的なホテルと比較すると、ホテルの立地条件が自然環境の中にあること、サービスが家族的、一般のホテルを無機的とすればそれは有機的である。

私達の泊まったアグロツーリズモのホテルはマオンの空港から10kmほどでSant Luis という町の郊外にあたる。Binibeccaという海岸沿いの真っ白な町も近い。 客室には電話もテレビもない。そう聞くと不便に感じる方も多いと想像するが、リラックスできる環境というのはこういうことかもしれない。ホテルの敷地内にはオリーブに似た木が沢山茂っていた。この木はスペイン語ではacebuchesと言われ、一見オリーブだが、実は食用にはならず鳥の餌になる「役立たずの木」とのことである。 庭も芝生が広く植えられており管理が行き届いていた。ホテル周辺には石垣で境のある原野の区画に馬、ロバ、豚、鶏等が放し飼いされていた。家畜ではないが亀さんも遊んでいた。作物はメロン、スイカ、瓜の類が多いようだがホテルの周辺では畑は見当たらなかった。とはいえ、100ヘクタールの敷地である。隅々まで散歩する時間はなかった。朝食の用意は若奥さんで、自家製又は伝統的に使用している食材を基にした朝食が多かった。 滞在中の他の宿泊客は、若いカップル、家族連れ、中年夫婦と幅広く、半数以上は外国人であった。とはいっても全体で9部屋しかない。皆長期滞在で、ピクニックや海水浴などしてメノルカでの休暇を満喫しているようだった。

次回は、鳥のさえずりを聞きながらお気に入りの1冊と過ごすのも悪くないだろう。敷地内のバーでは気さくな青年が飲み物を用意してくれるし、暑ければプールで水浴びもいい。郊外には、味の良い雰囲気のいいレストランもある。夜の星空も素晴らしい。

ホテル敷地内の朝露の降りた芝生を素足で踏んでみた。何十年も前、早朝の朝露の草道を素足で歩きながら牛の散歩に連れ出すのが日課であった少年時代の農村生活がよみがえり、メノルカ島にいながら郷愁を覚えるという不思議な体験をした。アグロツーリズモとは言え、私にとってはノスタルジーツーリズモであった。



各種民具を使用した調度品が飾られている。


メノルカの植物もこのように可愛らしく飾ってある。


「郷愁の芝生」 右側建物が私達の滞在した棟


ページトップに戻る



LA CINTA SENESE チンタ・セネ−ゼ

1/7/2002

チンタ・セネ−ゼとはイタリアのシエナ地方の在来品種の黒豚だが、肩から前足の部分が白い。 その姿から、チンタつまり「帯」と呼ばれるようになったらしい。
写真はここでチェック!

実はこの豚の後ろ足1本が、あるイタリアレストランのオーナーシェフからの依頼で、我が工房で生ハムになるためすくすくと熟成中である。

さて、イタリア生まれの日本育ちの生ハムはどんな味だろうか?来年が楽しみだ。


ページトップに戻る



2002年5月12日

21/5/2002

セラーノ工房を会場にしたワイン学校さんのイベント時の写真です。


かつおのサラダ


ソラマメと生ハムのサラダ

ページトップに戻る



マラガの干しブドウ

18/2/2002

スペイン南部の都市、マラガの干しブドウというのを食べたことがあるだろうか? この干しブドウを知るきっかけになったのは、去年の春だったが、以前取材を受けた某出版社のM氏からの1本の電話だった。 「スペインのマラガレーズン、色は琥珀色ということですが、そのような干しブドウご存知ですか?」

マラガは、周辺の村や町を合わせると人口1200万を超えるアンダルシア地方の主要都市だ。マラガにはリゾート地として賑わう海側と観光名所を抱えるロンダをはじめとする内陸の二つの魅力がある。

さて、毎年1月に1週間ほど、マラガ近郊に移住した友人を訪ねるのが恒例になっているが、マラガレーズンについては初耳だった。早速友人にEメールでマラガレーズンについて問い合わせてみる。 同時にインターネットで調べてみると確かにマラガレーズン、スペイン語ではPASAS DE MALAGA というが、特産品だということが分かった。 それも、PASAS DE MALAGA というD.O.つまり原産地呼称である。モスカテルという品種のぶどう、マスカットのことだが、炭水化物、繊維が豊富で、カルシウムもすぐれている、ということだ。

今回は実際にマラガを訪れてマラガレーズンの売っているお店にも足を運んだが、日本で見るものと色は変わらないが、マラガのものは粒が一回りほど大きいような印象を受けた。 むしろ、味わってみると違いがよくわかる。まず噛むと口の中で種がはじけてぶつぶつする触感が面白く、深みのある甘さはそのままデザートとして食しても満足できる。

スペインを訪れたときは是非ご賞味あれ。

ページトップに戻る



キューバ旅行記◆ヘミングウェイが残した観光遺産

12/11/2001

キューバ旅行で感じたことは文豪ヘミングウェイはグルメだったと言うことである。 観光コースにヘミングウエイがよく通ったと云うレストランが幾つもあり、 どこも観光客で繁盛していた。そう云えばスペインのマドリードでもこの文豪 行きつけのレストランが幾つかあり今でも繁盛しているのを思い出した。

半世紀以上も経った今日でも繁盛しているのは日本では考えられないケースだ。日本 ではグルメ雑誌の標的は常に新装開店のレストランばかりで、長く続いている老舗店 が注目されていない。特に西洋料理店ではこの傾向が顕著である。

ヘミングウエイは料理人の腕とその創造力、そしてその経営感覚を見通す才能があった のだろう。その時代ヘミグウエイに見出された料理人達はヘミングウエイ様様であった ろう。日本でも第2、第3のヘミングウエイによる、作る人と食べる人との攻めぎ合いが欲しいものだ。

ハバナのレストラン「Floridita」に飾られていたヘミングウェイの写真

ページトップに戻る



逸品の前沢牛を食べる会

25/10/2001

今回の狂牛病騒ぎで、一般市場には滅多に出回らないという最高級の前沢牛A-4級(格付け10段階中2番目)が、弊社取引先のM氏の特別なはからいで、手に入った。工房で「前沢牛を食べる会」を開くことにした。

誰に声をかけようか?そんな心配は無用だった。私のアドレス帳には、自称「くいしんぼう」の名が連なる。。。。

2001年10月21日(日)
前沢牛お披露目の日がきた。

炭火は準備完了。

キッチンでは、スペインレストランのシェフ檀上氏が、肉の塊を手際良くさばいていく。

炭火で焼き始める。

抜群の焼き具合!口の中でとろけるような感じだった。

生涯忘れられない1日となるだろう。

ページトップに戻る



キューバ旅行記◆食事と音楽

10/9/2001

ライブハウスで食事すること、生演奏を聴きながら食事をとることが こんなに楽しいものとは日本では感じられなかった。

先のキューバ旅行で、行く先々でこんな体験をすることが出来た。もちろん 旅行者として多少の旅情と思い入れがあったことは否めないが、とにかく 演奏している人達自身が音楽を心から楽しんでいるのだ。料理はまずまず だったが、それを引き立てる音楽の果たす役割の重要性を実感した。

葉巻きとラム酒の本場、キューバのピナル・デル・リオ(pinar del rio)のレストランでの演奏風景(写真上)

レストランの外景(写真上)

ページトップに戻る



料理店と食材

31/5/2001

ゴールデンウィークを利用して旅行をした人が多いと思う。旅先で一番楽しいのは その土地で採れる食材を利用した料理と地酒での食事だろう。

私はたまたま東京の友人がイベントで石垣島にいた関係で、冷やかしがてら休暇をとって石垣島に飛んだ。石垣島にあるホテルに宿泊すると、石垣牛のステーキに泡盛がさぞ合うと思うのだが、提供側からすると輸入牛とフランスワインを取り揃えたメニューが最高のもてなしだと決め込んでいる。このような一流志向と効率化の影響で日本全国何処のホテル・旅館でも同じような夕食が出てきて、地方色豊かな食膳がないのが残念である。

何年か前にイタリアのミラノからスペインのバルセロナまで数日間かけて車で旅行したことがある、そこで気がついたことは、それぞれのレストラン(高速道路のサービスエリア内でのカフェテリア等も勿論)でその地場で採れた食材を用いた料理を提供していることだった。イタリア、フランス、スペイン料理と言うと日本では大きな垣根があるように感じるが、あえて言えば和食に対して地方色豊かな洋食を食べていたと言う感じで、移動毎にその土地の料理と飲み物が楽しめるというわけだ。

日本の食糧自給率は42%といわれている。飲食店やホテルで、もっと産地直送食材を使えば信頼と安全そして料理提供者のメッセージが伝わる、特徴ある料理店が生まれるのでは!?加えて地場経済の活性化、その上わが国の食糧自給率アップにも貢献できる事に なるのではなかろうか。

ページトップに戻る



大沼デパートでのフランス展に参加して

1/5/2001

ゴールデンウィークの5月3日から5日まで、山形県の老舗大沼デパートでのフランス展に、南欧風乾燥熟成肉「国産無添加生ハム」として出品し、来場者に試食をすすめながら販売をしておりました。 今回出品した生ハムは、原材料が茨城産の地養豚、熟成期間25ケ月のものです。

試食販売を通して感じたことはまず、来場者のほぼ100パーセントが初めてこの類の生ハムを口にしたということです。 また、試食後一呼吸してから異口同音に「ウマイ」と言った後、「これが生ハムですか?」という質問をする方が多かったことです。 デパートという場所、それから祝日ということもあり、お客様の層も幅広く、子供から年配の方までいろいろな方に接することができました。幼稚園児、又は小学校低学年のお子さん達は、美味しいのか親の目を盗んで何回も試食に来てました。

そんな中で印象に残っているのは、腰の曲がった、相当年配の女性でした。私が試食をすすめましたところ、「私は歯が悪いのでこういうもの(生ハム)は食べられない」とおっしゃっておられたのですが、一緒にいらしてたお嫁さんにすすめられるまま一切れ口にほおばりその場を去りました。が、突然飛ぶように戻ってきて私にこう言うのです。
「味がふわぁっと広がって、美味しい!」と。
そしてご自宅用にも買っていかれたのです。

私は20年以上にわたり、食品の安全性を第一の目標に掲げ、そのためには食品添加物を使用するという安易さに妥協せず、塩だけで生ハムその他自然乾燥熟成品を製造しております。その舞台裏では、不良品を数多く出しながら多くの失敗も経験してまいりました。そんな苦労が消費者のひと声で一瞬にして報われた感じがしました。

展示会場での量り売りの様子

ページトップに戻る



久しぶりのパーティー(セラーノ工房にて)

1/5/2001

パーティー当日は、鶏肉、きのこ、えび、たら、あさり、チョリソのはいったパエリャをつくりました。

先日4月28日は、東京ワインアカデミー専務取締役事務局長の的場恵子さんが、「尾島さんの本物の生ハム工場アトリエ見学会とスペイン式料理とワインを楽しむ夕食会」と題する特別野外教室を企画し、生徒さんを連れて私の工房にいらっしゃいました。今までもパーティはよく企画していたのですが、36名という今回のパーティは大がかりなほうでした。テーブルの代わりになるものが足りなくて、卓球台(何でこんなものがあるのだろう?と首をかしげる方もいらっしゃるようですが、まあその所以は割愛させて下さい。)まで登場しました。デーブルクロスをかけたら卓球台も立派なテーブルに変身です。

さて、ワインを飲み始める前に、生徒さんを工房の中へ案内致しました。素人・玄人に限らずいろいろな方に興味をもって頂くのはうれしいことです。機械に頼らず、丁寧にひとつひとつ手作業で、生ハムやソーセージ類を作っていることが分かっていただけたのは、と自負しております。

その後、的場さんによるワインの講義と試飲がはじまりました。当日はスペインワインを7種類試飲しました。私どもは、生ハムやチョリッソ、豆の煮込み、パエリャを用意しました。パエリャはみんなでパエリャ鍋を囲んで、その場でつくりました。30人用のパエリャ鍋は久々に使いました。また当日デザート担当で参加された、ニューオータニの元総料理長の中村シェフには、限られた素材と調理器具を使って、私とは全く違うさすがプロ!と思わせるような、数々の即興メニューをご披露頂きました。(きのこ炒めのマリネ生ハム添え、ポテトのはいった変わりアイオリソース、アンチョビ風味ドレッシングの生野菜、イカのトマトソース等々。。) これだけの豊かなお料理をおつまみにして皆さんお酒が相当すすんだのではないでしょうか? 最後は、セラーノのミニ農園で無農薬で栽培されたカモミール、ミント、レモングラス、ローズマリーを当日摘んでテーブルに飾っておいたものでお茶を煎れました。

最後まで和やかに楽しい時を過ごすことができまいした。参加された皆様もそうであったと願っています。当日参加された方、掲示板の方にも書き込みなどしていただければ幸いです。

ページトップに戻る



孤食化に思う

18/4/2001

NHK朝の連続テレビドラマ”ちゅらさん”に、家族揃っての食事場面が多いのが何となく気になります。貧しくとも余裕のあった昔の家族団らん風景を彷彿させる何かがあるからだと思います。昔は、お互いに起こったその日の出来事を話し合う場としての家族揃っての食事があったのです。IT時代の今日では携帯電話、Eメールがその役割をしているのでしょうが、それだけで事足りているのかは疑問です。 フレックスタイムの導入、学校の郊外移転化、主婦の労働参加によって孤食化はますます進んでいます。今親子3代が揃って乗れるRV車、そして揃って行ける旅行パックが売れているそうです。そんな現象も孤食化の裏返しのような気がしてなりません。 家族割引のレストランの出現が待たれますね。。。

ページトップに戻る



スズキのホイル包み焼き (チョリッソ&香草風味)

30/3/2001

■材料

  • スズキ
  • バター
  • ディル
  • チョリッソの輪切り3〜4枚

■作り方

アルミホイルに材料を包み、200度のオーブンで10分程度焼くだけです。フライパンでもできます。ディルの香りとチョリッソの風味がお魚にしみこみ、抜群のハーモニーを生み出します。スズキの代わりにサーモンでもおいしくできます。

ページトップに戻る



生ハム発祥の地で思ったこと

日本は世界で一番の長寿国ということもあり、生活習慣病予防に注意を払っているほうだといわれます。しかしながら、「健康寿命」と言う観点からだと、英国に一位を譲っています。「健康寿命」とは生涯寿命から病床日数(つまり寝たきりになること)を引いたものを指します。 日本にはPPK運動というものがあるそうです。ピンピンしてコロリと旅立ちたいという願望から生まれた運動のようです。食品添加物が使用されていない安全な食品を食べ、適度なスポーツを楽しみ、長生きして、老衰であの世に行かれれば確かに最高でしょう。

さて、前置きは長くなりましたが、このような「健康寿命」という観点から、昨年と今年の2回にわたってスペインを訪れた際に、スーパーや市場で売られている食肉加工品を調べて見ました。調査ポイントは添加物の使用有無についてです。本来生ハムはローマ時代から保存食として製造されてきた伝統ある食品です。ですから添加物は使用されていないと思っていましたが、実際は殆ど100%の生ハム、チョリッソ等の腸詰め類に酸化防止剤、発色剤、着色料、保存料等の添加物が使用されていました。 食肉加工業に携わる者としてがっかりしました。私が今からさかのぼること30年以上前、スペインに滞在していた頃は、実際に工場も見学したのですが、塩だけでつくっていたんです。

このように残念な思いをしたわけですが、同時に、生ハムをつくるには適していない気候下の日本の土地で、無添加で生ハムを造っている自分に、自らご褒美をあげたいという気持ちにもなりました。

ページトップに戻る

 

ポール・ボキューズの鉄鍋 パート2
cocotte nomar 今回は黄色のオーバル型を使って体の芯からあたたまるような煮込み料理をつくってみました。前回(ミネストローネの項参照)も触れましたが、ポール・ボキューズご推薦の鉄鍋は、どっしりとした重量感・かわいらしい形・色といった外見の要素だけで既に料理をするのが楽しくなるようなお鍋です。忙しい現代社会で料理というものをプロセスから楽しむことが少なくなってますね。自分の信じる素材を使って調理し、気の合う友達同士、家族、恋人同士等で食卓を囲んで、いろんな話をしながら、ゆっくりと食事をしてみませんか? それもこのお鍋を中心に置いて。。。きっと心と心が通い合い、あたたかい人間的な時を実感できるでしょう。

■材 料(約6人分)

  • チョリッソ(だし用) 1本
  • チョリッソ 3本
  • モルシーリャ 1本
  • 黒豚ベーコン 適量
  • 黒豚ラード
  • オリーブオイル
  • 白花豆
  • ひよこ豆
  • トマト 2個
  • セロリの葉
  • キャベツ
  • じゃがいも
  • にんにく
  • ローリエ           
image

■作り方

鍋にオリーブオイルとラードを熱し、弱火でにんにくと細かく切っただし用チョリッソ、黒豚ベーコンをよく炒めます。水を加えて、白花豆(ふやかしておいたもの)、セロリ、トマト、ローリエをいれて煮こみます。あとは火の通りが遅いものから順に鍋に加えていくだけです。チョリッソは好みの大きさでどうぞ。あまり煮こみすぎるとチョリッソの味はスープに流れてしまいます。チョリッソの味を楽しみたい方は煮こみすぎないようにして下さい。塩はお好みで加減してください。

ページトップに戻る 

 

牛肉生ハムのカルパッチョ
牛肉の生ハム(現在受注生産です)を使って簡単で豪華な一品を作ってみましょう。

■材 料 bresaola

  • 牛肉の生ハム     
  • ルッコラ         
  • 粉チーズ(パルメザン等が手頃ですね)
  • エクストラヴァージンオリーブオイル

 量はお好みで!

■作り方

生ハムを薄く切ってお皿に並べます。ルッコラをのせ、粉チーズをまぶします。その上にオリーブオイルをかけてお召し上がりください。

ページトップに戻る

 

ミネストローネ
image先日、黒豚のベーコンのだしがきいたミネストローネをつくってみました。 材料は、かぶ、セロリ、にんじん、ズッキーニ、キャベツの芯の部分、じゃがいも、インゲン豆、グリーンピース、トマト、トマトペーストです。材料は時間短縮のため、サイコロ状に小さめに切りました。 あとは今モニターとして使い始めた、フランスのNOMAR社の鉄製の真っ赤なココットにほうりこんで煮るだけ!短時間で充分だしのきいたおいしいスープができました。野菜盛りだくさん、ココットからは鉄分補給で栄養も満点です。今回はミネストローネとはいってもスペインスタイルにするために、自社製のソブラサーダを加えてみました。 お皿に盛ったあとスペイン・メノルカ島のMAHON(マオン)という牛のチーズをすって粉にしたものをトッピングしました。

どうですか、この真っ赤なお鍋!保温効果抜群で、煮こみ料理がおいしくできあがります。 こんな色のお鍋があると、キッチンも明るくなって、お料理するのが楽しくなりますね。

ページトップに戻る 

 

黒豚のベーコン
image

ついついこのコーナーの更新が遅れてしまい申し訳ありません。今までは「生ハムとは?」というような堅苦しい内容が多かったのですが、もっと気楽な内容も織り交ぜていきたいと思います。いずれ、テーマごとにまとめていこうと思います。

先日、試験的につくった黒豚のベーコンができあがりました。燻製ではありません。そのまま生でいただくと、脂身がやわらかくとろける感じでした。 これは、さいの目に切って炒め、サラダのトッピングにしてもいいですね。 私は早速これを使って簡単なパスタをつくってみました。

にんにくとベーコンを炒めて、トマトを加えてソースをつくり、ゆでたパスタにからめるだけ。 あれば、パセリなどをトッピングするとぐーんと見た目も味もよくなります。

写真の右側にあるのが、黒豚で作ったベーコンです。ベーコンは、スペイン語ではパンセータ、イタリア語ではパンチェッタですね。

ページトップに戻る

 

鹿児島の黒豚
imageさて、今年秋よりわたくしどもでは鹿児島の黒豚で生ハムの仕込をはじめました。仕込をはじめるに先だって先日、実際に素材となる黒豚を見学に、鹿児島まで行ってまいりました。実は私にとって、はじめての九州、はじめての鹿児島は、出会う人皆が温和で、素朴な田舎という印象を受けました。 ストレス過多・人口過密の東京から行くと、まるで別世界でした。

鹿児島の黒豚は、ゆっくりと時間の流れるのどかな場所で、自由に動きまわり、心の温かな方々に育てられるからこそ高品質なんだろうな、としみじみ感じました。 なんといっても環境がいいんです。写真にうつっている赤いお花は何でしょうか?とてもきれいでした。

実は、豚にとって一番大切なのは(私達人間も同じですが)、ストレスフリーであることなんです。 屠殺時に豚にストレスがあると、テーブルミートとしてはさほど問題はありませんが、生ハムとして加工するとフケ・ムレ等による異臭の原因となるんです。

ここ鹿児島の黒豚は、イベリア種豚のどんぐりの代わりに、サツマイモをたらふく食べて育っています。 サツマイモを食べた黒豚は肉に甘味が増すそうです。滞在中に食した黒豚のとんかつ、黒豚の豚骨ラーメン、どれをとっても美味でした。

さて、鹿児島でリフレッシュし、意気込み新たに東京に戻ってまいりまりました。 約2年後になりますが、どんな生ハムができるか今から楽しみです。

ページトップに戻る

 

パータ・ネグラ(黒い蹄)

既に、「パータ・ネグラ」という言葉を耳にしたことがある方も多いかと思いますが、それについて少しお話しましょう。パータ・ネグラというのはスペイン語で「黒い蹄(ひづめ)」という意味です。生ハムのことを話している場合は、ハモンイベリコのことを指します。ところで、日本の黒豚というのは、「六白」といい、鼻の頭、足の先端、尾の六ヶ所だけが白です。

「パータ・ネグラ」つまり高級品というイメージがあるわけですが、消費者の無知につけこんで、イベリコ種ではないランドレース種等の白豚が原料の生ハムを、「パータ・ネグラ」と称して売っている狡猾な商人もいるようです。日本でも蹄を黒く染めたニセモノの「パータ・ネグラ」が出回るかもしれません。

みなさん、気をつけてください。

ページトップに戻る

 

モンタネーラ
image

樫の実、つまりどんぐりや小枝、下草を飼料とする伝統的な放牧による豚の肥育法を「モンタネーラ」と呼びます。

モンタネーラの土地条件は、どんぐりを実につけるウバメ樫、またはコルク樫があることです。スペインでは、ポルトガル国境沿いに南に向かう地域に、この樫の樹林地帯があり、その広さは約450万ヘクタール(九州より一回り大きい)です。

モンタネーラの対象となる豚は、体重60〜80キロで18ヶ月齢〜24ヶ月齢です。これらの豚は、モンタネーラ以前は、肥育にはあまり適さない牧草畑や刈入れ後の麦畑で放牧されています。栄養面がよくないのでトウモロコシが少量与えられます。モンタネーラに出される前に雄は去勢、雌は卵巣割去されます。

モンタネーラを行う期間は、10月初旬から1月末までの4ヶ月間です。モンタネーラ終了時で豚は150キロくらいまで肥育されます。その後通常3〜4週間、トウモロコシなどの濃厚飼料による仕上げ肥育をされて、屠殺場に送られます。

さて、モンタネーラの効果ですが、どんぐりには炭水化物が多く、たんぱく質が少ないので、脂肪をつきやすくしますが、豚はエサを探し歩く為、運動量が多くなり、筋肉が発達します。その結果、糖質が高くなり、発酵製品に最適な旨みのある肉質になるのです。

現在、モンタネーラで肥育されている豚は、スペイン全体で3%弱です。この豚を使った生ハムは超高級品となるわけです。

日本でも、どなたかどんぐりで黒豚を肥育していただけないものでしょうか? ハモンイベリコに負けないくらいのおいしい生ハムを作ってみたいものです!

写真は、エストゥレマドゥーラ地方のモンタネーラの様子です。ここでは1年を通してモンタネーラが行われています。1999年9月に旅行した折に、デジタルカメラで撮影したものです。

ページトップに戻る

 

ハモンイベリコ

さて、「ハモン セラーノ」という呼び方が、スペインでは生ハムの総称であることを前回お話しました。今回は、そのハモン セラーノのなかでも、イベリア種豚を原料とした「ハモン イベリコ」についてお話します。まず、イベリア種豚というのは、サラマンカの西部から、ポルトガル国境沿いの中西部エストレマドゥーラ地方、南部アンダルシア地方で多く飼われています。 起源は、ヨーロッパ猪の地中海沿岸系変種、すなわちイベリア猪だといわれています。

このイベリア種豚は、大ヨークシャー種やランドレース種のような外来種の白豚に比べて、肥育効率が劣ります。つまり、純粋なイベリア種豚は産子数が少ないのです。現在では、純血度75%のものが大勢を占めています。

1950年代には、このイベリア種豚が、総屠殺頭数の50%以上を占めていましたが、その後、生産効率のよい、白豚系が飼育されたことと、イベリア種豚の食糧である樫の減少(伐採して他の作物に転作した)により、現在では約3%となっています。

次回はハモンイベリコの肥育法であるモンタネーラについてその効果もあわせてお話します。

ページトップに戻る

 

スペインの生ハム

前回の『生ハムの定義』で論じましたように、スペインでは"jamón serrano(ハモン セラーノ)" と呼ばれています。jamónは「腿」、serranoは「山」をそれぞれ意味します。

冷蔵設備のない時代、年間を通して温度が低い山脈地帯の気候を利用して作られていたので、この名が付けられたものと考えられています。従って、単に「生のハム」という呼び方のイタリア、フランスとは歴史的に一線を画している感があります。塩は、古代原始社会では命の次に貴重な物でした。塩の存在により、肉類、魚そして野菜などの食糧がある程度の期間保存可能となりました。"jamón serrano"もその一産物であったのです。古代ローマ時代、報酬の対価として支払われていた塩が、サラリーの語源となったことは広く知られています。

今日では空調設備の発展により、生ハムはどこでも製造が可能となっています。"jamón serrano"とは、スペイン国内では生ハムを総称した呼び方ですが、日本の輸出市場に対しては"jamón serrano"が白豚を、"jamón iberico(ハモン イベリコ)"が黒豚(イベリア種豚)を、それぞれ原料とした生ハム、というように二つに分けている傾向が見られます。後者の生産量はスペイン生ハム総生産量の僅か3%です。 しかし、この原料となるイベリア種豚がスペイン固有の風土環境下で飼育され、絶妙な味と風味を醸し出し、生ハムでは世界の逸品として知られています。次回はこの"jamón iberico"について触れてみようと思います。

ページトップに戻る

 

「生ハム」の定義は?

まず、2年も3年も熟成させたものをどうして「生」と呼べるのか? そこに疑問を感じませんか? 何を基準に「生」というんでしょう?一般に、生とは火を通していないもの、つまり熱を加えていないもの、新鮮で水分が減っていないものを指すのではないでしょうか。例えば、乾燥野菜は生野菜とは呼ばないですよね!日常的に無意識に使っている「生」の定義は難しいですね。

そんな訳で、私どもが作っております生ハムは厳密に表現するならば「南欧風乾燥熟成肉」が正解かもしれません。以下この問題を皆様にご理解いただくべく説明に努めたいと思います。

日本語と同じように、「生のハム」という意の言葉を用いているのが、英語、フランス語、イタリア語で、それぞれ、raw ham, jambon cru, prosciutto crudoとなります。 この「生ハム」というものは、農耕文化圏の日本ではもともと存在しないものでしたので、外来語を直訳し、「生ハム」という言葉が広く一般に使われるようになったのだと思われます。

私の知る限りでは、「生のハム」と形容して呼ばず、固有の呼び方をしているのがスペインと中国ではないかと思います。お隣中国の火腿(ホウドイ)は名産地が3ケ所あり、中でも有名なのが金華火腿(キンカホウドイ)です。ここで火腿論に関しましては後日調べて皆さんにお知らせ致します。尚、ご存知の方がいらっしゃいましたらお知らせ下さい。

スペインでは、「生のハム」ではなく、一般的に「山のハム」という意のjamón serrano と呼ばれています。次回はこの点についてもう少し掘り下げてお話したいと思っております。

ページトップに戻る